「こうして彼らは不登校から翔びたった 子どもを包む、3つの言葉」を読んで

今日から始まりました。ブックレビュー的な何かです。
私、ふじわらが読んでよかった本を紹介し、書評のようなものを書くことへの挑戦です。
どうぞ、よろしくお願いします。
さて、今回は教育系の本を1冊紹介します。
『こうして彼らは不登校から翔びたった(2011、ウェッジ社)』は、何らかの理由で小学校、中学校に行かないでいる子ども達の集まる
フリースクールで10年間見守ってこられた、中学校校長退任後の著者である比嘉昇氏の言葉をつづったものです。
すべては、今年の1月に僕が京都府府民力推進課の方からの紹介で訪れた、
フリースクールNPO法人 夢街道国際交流子ども館の見学ツアーでの理事長比嘉昇氏と館長の治代夫人との出会いからでした。
フリースクールというものに出会ったのはこの時が初めてでした。
理事長夫妻がおっしゃられた「不登校の生徒が多い教育現場。いま日本は都市も地方も人間が人間になりきれない社会、有史以来の危機だ」というお話は危機感に満ち溢れていて印象的でした。「日本の未来を担う子どもたちの教育こそ大切。そしてその実践の場がここです。」というのは説得力がありました。
訪問後にこども館で分けて頂いたこの著書を夢中で読みました。中学校校長時代の「荒れた」生徒のケアはある程度できたが、二桁いた不登校のこどもたちのケアができなかったという思いから、このフリースクールを建てられて10年間といいます。はかり知れないご苦労があったであろうけれど、それを短い時間では見せないお二人でした。スタッフやボランティア、支援者も現れてはいますが、資金面で困難さは残っているということを正直に話されました。私も周りの人にこういう場所と支援を求めておられることを伝えることから始めようと思いました。
通っている子に聞いた、「学校が行きたくないのは理由なんてない、食べたくない食べ物があるのと同じ。」というのにはハッとしたし、ちゃんと自分で学校に行かなかった訳を言葉にできている事に感心してしまいました。私自身、実は精神疾患にかかった経験をもち、今も日常生活で生きづらさを感じる身として「なにか落ち着ける居場所があったらいい。」という彼の言葉にはとても同意するところです。
そういう家庭と学校や職場以外の居場所づくりが、いまの地域にもっと増えると良いんだろうなと感じました。
ここまでは、施設訪問時のレポートになってしまいました。
次回は、本の内容に触れて行きたいと思います。
お楽しみに。
スポンサーサイト